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高校時代、私は俳優を目指し
ミュージカルの子役としてキャリアをスタートしました。
しかし、歌や踊りが思うように上達せず悩む日々。
そんな時、高校の演劇大会で「生徒創作」に出会いました。 

作家になろうと思ったきっかけ

「生徒創作」とはなにか?
高校演劇では出版されていたり過去に上演された台本を上演することを「既作」
原作があり、そこに脚色を加えたものを「潤色」
顧問の教師が書いた台本を上演することを「顧問創作」
生徒自身が書いた台本を上演することを「生徒創作」と呼びます。
「生徒創作」その文字がわたしの目を捉えて離しませんでした。 
生徒も台本を書いていいんだ……。 
正直、その時に観た生徒創作の作品の内容は一切覚えていません。
 
そしてその年、わたしは演劇の台本を書き始めました。
今思えば、拙い、背伸びをした作品だったと思います。
その作品を上演したとき、今までで一番、褒められました。
もともと、文章を書くのは好きでした。
好きなものと、やりたいことが、はじめて繋がった瞬間でした。
 
もう演劇しかない。
そう心に決めたわたしは劇団を旗揚げし、台本を書き続けました。
売れないまま劇団は潰れました。その後に旗揚げした劇団も潰れました。
売れないまま妊娠し、演劇を休み、子どもを産みました。
めまぐるしい子育ての中で「演劇をやめる」という諦めが、実感を持ってわたしの背後に迫ってきていました。 
 
端的に言うと、病みました。 
保健所が主催する無料のカウンセリングで、わたしは泣いていました。
「台本を書けないなら、どうやって生きていけばいいんでしょう」
もう、この世の終わりみたいな気持ちでした。
カウンセラーが不思議そうな顔をしてわたしに尋ねました。
「その台本って2分じゃダメなの?」
わたしはとっさに答えました「ダメじゃない」
「2分でも、台本です」
目から鱗がボロボロ落ちました。もう、涙は出ませんでした。
 
その日の帰り道の自分を、今でも覚えています。スキップしていました。
わたしは台本を書く!2分でいいんだ!書くぞ、書くぞ!
その日のうちに短い台本を書き、仲間内で遊びで稽古しました。
そこから縁が繋がって、演劇の脚本のお仕事がとんとんと舞い込みました。
少しずつ、少しずつ、長い台本が書ける自分が戻ってきました。

part3へつづきます…
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