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リトル・ミス・サンシャイン 




結果はどうあれ、お前は精一杯やった
大きなチャンスに挑戦したお前を、俺は誇りに思う 


「人類は勝ち組と負け組で二分化される。勿論俺は勝ち組。お前らも頑張れば俺みたいになれるかもよ?」と発言するたびに何か鼻につく負け組の父親と、喧嘩ばかりの母、わがまま放題の祖父に、自殺未遂の後病院から退院直後の叔父、しゃべれるのに一言も発しない長男と、お腹のぽっこりが目立つ体系ながら美少女コンテスト優勝を目指す娘。  

という個性はあるけど協調性ゼロの家族が、リトルミスサンシャインに出場する娘のために、カリフォルニアへ旅に出る!というお話。  

ジャケットだけは良く見てて、この皆で黄色いミニバスに乗り込む絵だけで面白そうって感じさせるの凄いなって思ってました。


実際見てから改めて見ると、見る前より何倍もイイ!  このバスの使い方、映画の中で出てくる度にじんわり泣きそうになるんです。  

後半になるにつれ、傍から見るととんだ迷惑家族。
器物破損、〇〇遺棄、○○から逃亡、とか平気でやって悪びれもせず。  

自分がこの作品の流れを思いついたとしても、(バラバラな家族が旅に出ることで絆を取り戻す)、色々考えて無難なところに落とし込んじゃいそうだな…と考えて反省。

こんな風に他人に迷惑かけちゃうとクレームになるかな…、危険運転推奨してるって思われたら…、そもそもこの父親こんな人物設定じゃ誰にも好かれないよ。エトセトラ…  

でも社会常識を(自己満足で)考えて作品に落とし込んだところで、全然面白くないですね。

やるなら徹底的にやったほうがおもしろい!  正直最初の方見たときは、「いや、この家族全員どうなのよ」って思っていたのに、ラストでは大好きになってました。  

負け組とか勝ち組とか決めんじゃねぇよバカヤロウ! こちとら一生懸命生きてんだ!という叫びが聞こえてきそう。

※全然関係ないですが、長男役のポール・ダノが三四郎の相田さんに見えて超好きだった。三四郎、いいですよね。