【ブラジリィー・アン・山田】明日から使えるプロレス名言集#4〜アントニオ猪木編〜
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リング上では、『猪木問答』(別名『猪木御殿』)と呼ばれ、
のちに伝説となるプロレスラーによる大喜利がおこなわれた。
え、大喜利?
そうです。
アントニオ猪木の司会で、プロレスラーによる大喜利がおこなわれたのです。
ご存知、アントニオ猪木さんです。
ブラジルで砲丸投げをやっていたら、力道山にスカウトされたスーパースターです。
どうして、リング上で大喜利がおこなわれてしまったのか?
その背景を説明しましょう。
当時、アントニオ猪木はプロレスラーとしては引退し、
会長職として新日本プロレスに関わっていました。
K-1やPRAIDEの格闘技ブームに、プロレス人気は低迷。
猪木が送り込んだ刺客・小川直也が橋本真也をボコボコにし、
これが引き金となり、橋本選手は新日本を離脱。
猪木はなぜかPRIDEのエグゼクティブ・プロデューサーに就任。
さらには、猪木の指示で次世代のエース候補・永田裕志がPRIDEに参戦したが、
ミルコ・クロコップにいいところなく惨敗。
この状況に嫌気をさした人気レスラー・武藤敬司、小島聡、ケンドーカシン、
さらには中心的な存在を担っていたフロントスタッフまでもが反発し、新日本を離脱。
アントニオ猪木ひとりに振り回され、団体は存続の危機に直面していた。
そのアントニオ猪木に対して、黒のカリスマこと蝶野正洋がついに立ち上がった。
「このリングには神がいる!ミスター猪木!」と猪木をリングへ呼び込み、
「このリングで、俺はプロレスがしたい!」
蝶野は猪木への不満をオブラートに包みながらも、思いの丈をぶちまけました。
しかし、猪木はそんな批判にも意に介しません。
「迷わず行けよ。行けばわかるさ」と18番の詩を引用すると、ファンの声援を独り占め。
「蝶野、プロレス界全体を仕切れ!」
猪木はいつのまにかファンを味方につけて、蝶野は猪木のペースへ巻き込まれていきます。
そこへ、永田裕志、中西学、棚橋弘至、鈴木健想(現・KENSO)がリングに上がります。
猪木は「俺は怒ってる!お前はなにに怒ってる?」
と各選手にマイクを渡していきます。
「怒ってる」前提で、大喜利のはじまりです。
まずは、中西学から。
猪木「オメエも怒ってるのか!?」
中西「怒ってますよ!」
猪木「誰にだ?」
中西「全日に行った武藤です!」
猪木「そうか……お前はそれでいいや」
(観客、爆笑)
このいなしかたが、アントニオ猪木=神なのです。
次は、永田です。しかし、この大喜利の正解がわからない永田がどう出たか?
猪木「オメエは?」
永田「全てに対して怒ってます!」
オールラウンドプレイヤーの永田選手らしい無難さでスルーしようとしました。
ここでPRIDEとか言ったら、またミルコとやらされるかもしれません。
しかし、猪木はかんたんにスルーしてはくれません。
猪木「全てってどれだい? 言ってみろ。俺か? 幹部か? 長州か!?」
3択ですが、この中に答えはありません。猪木問答のおそろしさです。
永田「上にいる全てです!」
猪木「そうか。やつらに気付かせろ」
永田はさっきと同じ答えをするというやりかたで、なんとか猪木泥沼を回避しました。
さすがオールラウンドプレイヤーです。
次は、鈴木健想です。
天然なので、心配していましたが、彼はその期待を裏切りません。
猪木「オメエは?」
健想「ぼくは、自分の明るい未来が見えません!」
猪木「見つけろ。てめえで」
(観客、どっと湧く)
ぐうの音が出ないほどの正論。
まず、「怒ってるのか?」という質問の答えになっていません。
神の問答に、斜め上の答え。さすが世界のKENSOです。
最後は、棚橋。
猪木にマイクを向けられ、
棚橋「俺は、新日本のリングでプロレスをやります!」
真っ直ぐすぎる棚橋の答えに対し、
猪木「まあ、それぞれの思いがあるから、それはさておいて」
(観客、どっと湧く)
このいなしかた、さすが神です。
そして、この後の猪木の発言が神がかっています。
猪木「てめえたちが本当に怒りをぶつけて、本当の力を叩きつけるリングを
お前たちが作るんだよ! 俺に言うな!」
自分から聞いておいて、俺に言うな?
この不条理こそ、アントニオ猪木の真骨頂です。
今回の名言は、
「それはさておいて」
です。
自分の話をしたい。でも、自分の話はしたいけど、
人から話を聞かずに、自分の話ばかりをしては勝手な人だと思われるんじゃないか。
そんな時には、相手の話を聞くだけ聞いて、
「お前はそれでいいや」
「やつらに気付かせろ」
「見つけろ。てめえで」
これらの言葉でいなしておいて、
「それはさておいて」
と、自分の話をはじめる。
これを猪木話法と呼びます。
みなさんも自分の話をしたい。
でも、人の話を聞かないと、勝手な人と思われるんじゃないかと心配。
人の話は聞くだけ聞いておいて、自分の話を始める前に、
「それはさておいて」
そんな時、是非お使いください。
みなさん、盛大にずっこけてくれることでしょう。
そうです。
アントニオ猪木の司会で、プロレスラーによる大喜利がおこなわれたのです。
ご存知、アントニオ猪木さんです。
ブラジルで砲丸投げをやっていたら、力道山にスカウトされたスーパースターです。
どうして、リング上で大喜利がおこなわれてしまったのか?
その背景を説明しましょう。
当時、アントニオ猪木はプロレスラーとしては引退し、
会長職として新日本プロレスに関わっていました。
K-1やPRAIDEの格闘技ブームに、プロレス人気は低迷。
猪木が送り込んだ刺客・小川直也が橋本真也をボコボコにし、
これが引き金となり、橋本選手は新日本を離脱。
猪木はなぜかPRIDEのエグゼクティブ・プロデューサーに就任。
さらには、猪木の指示で次世代のエース候補・永田裕志がPRIDEに参戦したが、
ミルコ・クロコップにいいところなく惨敗。
この状況に嫌気をさした人気レスラー・武藤敬司、小島聡、ケンドーカシン、
さらには中心的な存在を担っていたフロントスタッフまでもが反発し、新日本を離脱。
アントニオ猪木ひとりに振り回され、団体は存続の危機に直面していた。
そのアントニオ猪木に対して、黒のカリスマこと蝶野正洋がついに立ち上がった。
「このリングには神がいる!ミスター猪木!」と猪木をリングへ呼び込み、
「このリングで、俺はプロレスがしたい!」
蝶野は猪木への不満をオブラートに包みながらも、思いの丈をぶちまけました。
しかし、猪木はそんな批判にも意に介しません。
「迷わず行けよ。行けばわかるさ」と18番の詩を引用すると、ファンの声援を独り占め。
「蝶野、プロレス界全体を仕切れ!」
猪木はいつのまにかファンを味方につけて、蝶野は猪木のペースへ巻き込まれていきます。
そこへ、永田裕志、中西学、棚橋弘至、鈴木健想(現・KENSO)がリングに上がります。
猪木は「俺は怒ってる!お前はなにに怒ってる?」
と各選手にマイクを渡していきます。
「怒ってる」前提で、大喜利のはじまりです。
まずは、中西学から。
猪木「オメエも怒ってるのか!?」
中西「怒ってますよ!」
猪木「誰にだ?」
中西「全日に行った武藤です!」
猪木「そうか……お前はそれでいいや」
(観客、爆笑)
このいなしかたが、アントニオ猪木=神なのです。
次は、永田です。しかし、この大喜利の正解がわからない永田がどう出たか?
猪木「オメエは?」
永田「全てに対して怒ってます!」
オールラウンドプレイヤーの永田選手らしい無難さでスルーしようとしました。
ここでPRIDEとか言ったら、またミルコとやらされるかもしれません。
しかし、猪木はかんたんにスルーしてはくれません。
猪木「全てってどれだい? 言ってみろ。俺か? 幹部か? 長州か!?」
3択ですが、この中に答えはありません。猪木問答のおそろしさです。
永田「上にいる全てです!」
猪木「そうか。やつらに気付かせろ」
永田はさっきと同じ答えをするというやりかたで、なんとか猪木泥沼を回避しました。
さすがオールラウンドプレイヤーです。
次は、鈴木健想です。
天然なので、心配していましたが、彼はその期待を裏切りません。
猪木「オメエは?」
健想「ぼくは、自分の明るい未来が見えません!」
猪木「見つけろ。てめえで」
(観客、どっと湧く)
ぐうの音が出ないほどの正論。
まず、「怒ってるのか?」という質問の答えになっていません。
神の問答に、斜め上の答え。さすが世界のKENSOです。
最後は、棚橋。
猪木にマイクを向けられ、
棚橋「俺は、新日本のリングでプロレスをやります!」
真っ直ぐすぎる棚橋の答えに対し、
猪木「まあ、それぞれの思いがあるから、それはさておいて」
(観客、どっと湧く)
このいなしかた、さすが神です。
そして、この後の猪木の発言が神がかっています。
猪木「てめえたちが本当に怒りをぶつけて、本当の力を叩きつけるリングを
お前たちが作るんだよ! 俺に言うな!」
自分から聞いておいて、俺に言うな?
この不条理こそ、アントニオ猪木の真骨頂です。
今回の名言は、
「それはさておいて」
です。
自分の話をしたい。でも、自分の話はしたいけど、
人から話を聞かずに、自分の話ばかりをしては勝手な人だと思われるんじゃないか。
そんな時には、相手の話を聞くだけ聞いて、
「お前はそれでいいや」
「やつらに気付かせろ」
「見つけろ。てめえで」
これらの言葉でいなしておいて、
「それはさておいて」
と、自分の話をはじめる。
これを猪木話法と呼びます。
みなさんも自分の話をしたい。
でも、人の話を聞かないと、勝手な人と思われるんじゃないかと心配。
人の話は聞くだけ聞いておいて、自分の話を始める前に、
「それはさておいて」
そんな時、是非お使いください。
みなさん、盛大にずっこけてくれることでしょう。