カテゴリ:
「作家ってどうやってなるんですか?」
こう尋ねられることがよくあります。
作家という職業に興味を持ってくださっての質問だとは思うけれど、答えにすごく困ります。というのも、作家には「これをやればなれる」という決まったコースがなく、本当に「人それぞれ」なんです。
そこで考えました。一般論でまとめて答えられないなら具体例をたくさん並べればいい。
といわけで、このブログで、私を含めPTA inc.に所属する作家陣の歩みを紹介したいと思います。
この記事を通して「作家」という職業を少しでも多くの人に知ってもらえると嬉しいです。

「脚本家」「放送作家」「経営」の3本柱

まずは、私のプロフィールをざっとご紹介します。
私の現在の仕事は大きく分けて「脚本」「放送作家」「事務所経営」の3つです。
【脚本】
  • アニメ「ウマ娘 プリティダービー」シリーズ構成、脚本
  • アニメ「刀剣乱舞-花丸-」シリーズ構成、脚本
  • アニメ「ばらかもん」シリーズ構成、脚本
  • アニメ「おしりかじり虫」シリーズ構成、脚本
【放送作家】
  • NHK Eテレ「シャキーン!」
  • NHK Eテレ「天才てれびくん」
  • NHK Eテレ「ノージーのひらめき工房」
  • 日本テレビ「金曜ロードSHOW!」
NHK Eテレやベネッセ・コーポレーションの教育バラエティを得意としています。
【事務所経営】
2014年12月にPTA inc.という事務所を創立しました。
業務は大きく分けると2つ。
1つは、脚本家、放送作家、演出家、漫画家、約20名のマネジメント業務。
『世にも奇妙な物語』『相棒』の脚本家、ブラジリィー・アン・山田や、映画『明日の記憶』でアカデミー賞優秀脚本賞を受賞した三浦有為子が所属しています。
アニメ・ドラマ・ゲーム・舞台の脚本、バラエティ番組・Youtube・イベントの企画構成演出を請け負います。
2つ目は、動画制作。
映像ディレクターも所属し、現在はNHKのテレビ番組、70万登録数のYoutube番組をレギュラーで制作しています。

ここまでが大まかな自己紹介。
ここからは、どうして私が作家という仕事に就いたのかをお話します。
話は大学時代まで遡ります。

作家になろうなんて思ってなかった

私は日本大学藝術学部演劇学科演出コースに在籍していました。
新歓コンパで2年の先輩に「お前はピエール瀧に似ているから今日からピエールな」と、特に似てないしつまらない理由でニックネームを名付けられました。
(その人は今、宝塚歌劇団の大演出家になってる!)

俳優として努力した大学時代

当時、先輩に誘われ、bird’s-eye viewという劇団に『俳優』として入りました。
劇団名は直訳すると「鳥の目線」。
人が見る視点ではなく、見方を変えた視点で物語を紡いでいこう、という趣旨の劇団です。
この劇団の好きだったところは『脚本家』がいなかったこと。
稽古で与えられたお題の即興芝居を何度も行い「今、奇跡的にうまく流れたよね!」「超感動的なこと言ったよね、俺!」というところを脚本化し、一本に繋げるやり方でした。
つまり、私は俳優として劇団に所属しながら、同時に脚本家でもあったわけです。
思えば、これが作家人生の最初の一歩だったのかもしれません。

PTA inc.公式ホームページはこちら