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どうも、こんにちは。はじめまして。
三文劇作家・脚本家の楢原と申します。
「昭和末期を語り尽くす!」ということで、昭和48年(1973年)・オイルショック・第二次ベビーブーム生まれの筆者が、昭和40年代から60年代の昭和末期のあれこれを語り尽くします。

そういえば、今月10月から消費税が10%に上がりましたが、消費税が始まったのは平成元年(1989年)4月1日。
思えば昭和に消費税ってのはなかったんですねえ。

それはさておき、記念すべき第一回のお題は「初めて買ったレコードは?」です。

こないだ平成生まれの30歳の青年とレコードの話になり、その彼がシングル盤とLPの違いが分からなくて目を丸くしましたが、皆さん分かります?
シングル盤は文字通りシングルで、A面とB面の両面(CDは片面だけですがレコードは両面収録可)に1曲ずつ収録された小さいサイズのレコード。真ん中に大きい穴が空いているので「ドーナツ盤」とも呼ばれていました。(他にもSP盤とかEP盤とかいろいろと種類がありますが、昭和末期のレコードと言えば「ドーナツ盤」なので詳細は省きます)
LPはアルバムのことで、A面とB面の両面にだいたい5曲、全10曲くらい収録された大きいサイズのレコードです。
それぞれ再生する時の回転速度が違っていて、通常、シングルは45回転、LPは33回転でした。
レコードを再生させる時(そう言えば、レコードを「再生」って言わなかったなあ。「演奏」って言っていた気が、、、)に45か33か回転数を切り替えるスイッチがありましたね。

山口百恵の「しなやかに歌って」という曲の歌詞に「夜は33の回転扉」とありますが、これはLPの回転数から来ているのだと思います。

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たまにシングルなのに33回転というのもありました。パッと思いつくのが、おニャン子クラブの自己紹介ソング「会員番号の唄」で、これは通常5分程度しか収録できない(昔の曲がだいたい3〜4分だったのはそのため)ドーナツ盤に、7分越えの曲を収録するためのイレギュラーなレコードでしたね。
イントロでおニャン子の誰か(会員No.4の新田恵利?)の「33回転だよーん」というふざけた声も入っています。
話が脱線しますが、この「会員番号の唄」は、おニャン子クラブ会員No.25・吉沢秋絵のソロ2ndシングル「季節はずれの恋」のB面に収録された曲です。
なんで、ソロのB面がおニャン子本体かというと、しかも吉沢秋絵のレコード会社はフォーライフなのに、なぜキャニオンレコードのおニャン子なのかというと、単純な話、吉沢秋絵があまり売れてなかったからですね。

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前年の11月に発売されたソロデビュー曲「なぜ?の嵐」は、チャート最高位8位、売り上げも10万枚強と他のおニャン子に比べて相当劣勢(1ヶ月前に発売されたうしろゆびさされ組のデビュー曲「うしろゆびさされ組」の売り上げは20万枚)な感じだったので(なぜそんな吉沢秋絵がソロデビューしたのかは別の機会に、、、)、まあ、テコ入れ的におニャン子本体とセットにしたのだと思われます。
まあ、そんな合わせ技もあって、また、このレコードが発売された1986年3月がNo.5の中島美春とNo.12の河合その子がおニャン子を卒業する直前でおニャン子の絶頂期という相乗効果も重なり、見事にチャート1位、28万枚(同時期に発売されたおニャン子本体の「じゃあね」とほぼ同数)の売り上げを達成することとなります。
でもきっとみんな「会員番号の唄」が目当てだったのでしょうが、、、。
そう言えば、私はこの「会員番号の唄」をカセットにダビングして、さらに「会員番号○○番、○○○○(名前)」という部分だけ切り貼りして(つまり「美奈代の"み"の字はみんなの"み"」などのメロディ部分をカットして)、独自の「会員番号の唄」を作って楽しんでましたね。

話がものすごーく脱線しました。
ここまでで30代以下はもうちんぷんかんぶんでしょうが頑張って読んで下さい。

さて、何の話だっけ?
そうそう、初めて買ったレコードです。
まあ、普通はウルトラマンの歌とか、アニメの曲とか、そんなのを挙げるんでしょうけど、私はコレでした。

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「ああ!」なんて声を上げたあなたは50代以上でしょう。
倉田まり子のファーストアルバム「あなたにめぐり逢えて…」。
シングルではありません。LP=アルバムです。

昭和54年(1979年)11月発売。幼稚園の時です。
幼稚園児がアイドルの曲なんて相当のませガキですが、私は末っ子なもので、年長者がみんなピンク・レディやらキャンディーズやら新御三家やらを聴いていて、そういう中で育ったというのが影響してますね。

倉田まり子は、元々NHKの音楽番組「レッツゴー・ヤング」のサンデーズという番組内グループのメンバーの一員で、昭和54年1月に「グラジュエイション」という曲でソロデビューし、3rdシングル「How! ワンダフル」でブレイクしたアイドルです。
なんでこれを親にねだったのか記憶にありませんが、「How! ワンダフル」で興味を持ち、それが収録されたアルバムということで買ってもらったのでしょう。
にしてもいきなりアルバムでなくても、、、という気がしますが。

この年は、アイドル史的には若干アイドル下火の時代で、同時期には、石野真子とか榊原郁恵とか高田みづえとかいましたけど、データを見ると飛び抜けて売れてるという感じではありませんでしたね。
私は倉田まり子の次には石野真子に乗り換えることになるのですが、テレビなどで露出している程、レコードの売り上げはそんなになくて、チャート10位以内に入ってる曲もほとんどない感じです。
榊原郁恵の最大のヒット曲で代名詞と言えば「夏のお嬢さん」ですが、それもチャートは11位止まりです。
これはおそらく前年昭和53年(1978年)のキャンディーズ解散ロスと、ニューミュージックブームの影響で、平成で言えば、おニャン子解散後、1990年代のアイドル冬の時代&バンドブームと似たような感じでしたね。ただ、翌昭和55年(1980年)には山口百恵の引退とほぼ入れ替わりで登場した松田聖子らによって再びアイドルブームに火が点き、'80年代アイドルの時代を形づくるわけですが、、、。

話を元に戻しますが、倉田まり子は、そんな時代に登場した、ジャケ写を見ればお分かりのように、ザ・正統派、ザ・清純派アイドルでした。
夢中になってアルバムまで買った割に、その後、特に追っかけ続けたわけでもなく、「How! ワンダフル」以降はそんなに記憶も思い入れもなく、私の中では自然とフェードアウトしていった感じです。

その後の倉田まり子は、昭和60年(1985年)に投資ジャーナル事件というスキャンダルに巻き込まれ、引退に追い込まれてしまいます。その事件は小学生だった私の記憶にもしっかりあって、記者会見でマスコミに責められて泣きながら弁明する彼女の姿はとても印象に残っていますなあ。

そんなわけで、初めてのレコードはLPでしたが、せっかくなので、初めて買ったシングルレコードもご紹介しておきましょう。これです。

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NHKみんなのうたの「山口さんちのツトム君」。
「南の島のカメハメハ大王」と両A面で発売されたものです。
「山口さんちのツトム君」と言えば、当時・人気子役だった斉藤こず恵さんの歌という印象が強く、自分の持っていたのもそうだと思い込んでましたが、「うた・川橋啓史」とあります。ええっ?
よくよく調べて見ると、
「山口さんちのツトム君」って、いくつものレコード会社から出ていて、いくつかのバージョンがあるのだそうです。(今の今まで知りませんでした)
そんなでもって、私が持っていた川橋啓史くん歌唱のバージョンがみんなお馴染みの元祖「山口さんちのツトム君」のようです。ジャケットにも「オリジナル本命盤!」って表記がありますね。
しかしながら、値段が「500えん」です!
私の記憶では昭和50年代前半までは500円で、後半になると600円になり、60年代は700円で、そしてCDの時代になりましたね。
その過渡期にはシングル・カセットというのもありましたが、それはカラオケ付きで1,000円でした。
まあ、カセットの話は別の機会に、とういうわけで、かなりの長文・駄文になってしまったので、今日はこの辺で。
次回をお楽しみに!